クローブ(丁字)
インドネシアのモルッカ諸島が原産。
フトモモ科の常緑樹で、開花直前のツボミをガクと共につみ取って乾燥させたものが
スパイスとして使われます。
名前はその形を見るとわかるように、"Clove"は釘を意味するラテン語"Clavus"から、和名の丁字(ちょうじ)も釘の字からきています。
インドや中国では古くから殺菌・消炎・消臭に利用されていました。
日本人でも江戸時代から鬢付け油や匂い袋の香料として使われてきましたし、 ウスターソースの香りにもクローブが生かされています。
香りの主成分はオイゲノール。
原型のままか、粉末にして利用する場合がありますが、ホールの場合はその釘のような形を利用して、玉ねぎや豚肉の塊などに刺して料理される場合もあります。
肉の臭い消しとして利用されるほか、ピクルス、リキュール、菓子類、スースの香り付けなどに使われます。
薬効としては、健胃・整腸などの効果が期待できます。
また食用以外で、インドネシアではタバコの香料として、
ヨーロッパでは柑橘類にクローブをたくさん刺したもの(ポマンダー)が、部屋や衣類の芳香剤として利用されています。